引越しの電気・ガス・水道の手続き|いつまでに何をするかの一覧

住まい・ライフライン

電気・ガス・水道のうち、立会いが必要なのは原則としてガスの開栓だけです。ここを基準に日程を組み、残りをオンラインで済ませるのが、引越し当日にお湯が出ないという事態を避ける一番確実な方法です。

3つのうち「ガスの開栓」だけが別格

電気・ガス・水道はまとめて語られがちですが、手続きの重さはまったく違います。

電気は立会い不要です。 東京ガスの案内でも、電気については立会いが不要と明記されています。ブレーカーを上げれば使えるようになるのが一般的です。

水道も原則として立会いは不要です。 ただし新潟市水道局のように、メーターが家の中にあるなど作業員が立ち入れない場合には立会いが必要になる、としている事業者があります。

ガスの開栓だけは、必ず立会いが必要です。 ガス会社の作業員が室内に入り、開栓と安全確認を行うためです。東京ガスの場合、訪問は月〜土が9時〜19時、日祝は17時までの時間帯で、3時間枠での予約となります。契約者本人でなくても、代理人の立会いで構いません。

つまり、引越しのスケジュールを決めるうえで最初に押さえるべきなのは新居のガス開栓の予約枠です。1〜3月の繁忙期は希望日が埋まりやすいため、引越し日が決まった時点で真っ先に押さえてください。ここが取れないと、当日にお湯もコンロも使えないまま夜を迎えることになります。

いつまでに、どこへ申し込むか

各社の案内をもとに、目安を一覧にまとめます。

手続き 申込先 申込時期の目安 立会い
電気の使用停止 契約中の電力会社 1週間前まで 不要
電気の使用開始 新居で契約する電力会社 1週間前まで 不要
ガスの使用停止 契約中のガス会社 1週間前まで 原則不要
ガスの使用開始 新居のガス会社 1週間前まで(繁忙期はさらに早く) 必ず必要
水道の使用中止 旧住所の水道局 数日前まで 原則不要
水道の使用開始 新住所の水道局 5日前まで 原則不要

東京ガスは電気・ガスとも約1週間前までの申込みを推奨しており、引越しの2か月前から受け付けています。新潟市水道局は、使用開始について「なるべく使用の5日位前まで」と案内しています。

ガスの使用停止については、オートロックのマンションなどでメーターに立ち入れない場合に限り立会いが必要になります。この場合も代理人で構いません。

なお、電気・ガスの「一時停止」は解約と同じ扱いになります。しばらく空き家にするつもりで一時停止した場合でも契約は終了するので、再開時はあらためて契約が必要です。電気とガスのセット割を利用している場合、片方だけを止めると割引の対象外になる点にも注意してください。

申込みに必要な情報

どの手続きでも、共通して次の情報を聞かれます。

  • お客さま番号(検針票や請求書、Web会員ページに記載)
  • 契約者の氏名・電話番号
  • 旧住所と、使用を停止する日
  • 新住所と、使用を開始する日
  • 新居の建物種別(戸建て・集合住宅)
  • 料金の支払方法、最終料金の精算方法

つまずきやすいのがお客さま番号です。検針票をすぐ捨ててしまう人は多いのですが、これがないと電話で本人確認に時間がかかります。引越しが決まったら、電気・ガス・水道の検針票を写真に撮っておくだけで、手続きがかなり楽になります。

旧居の最終料金はどう精算されるか

使用停止日までの料金は日割りで計算されます。受け取り方は事業者によって選べることが多く、新潟市水道局の場合は次の3通りが案内されています。

  • 転居先へ納入通知書を郵送してもらう
  • これまでどおり指定口座から引き落とす
  • 現金で精算する(土日祝を除く)

現金精算を希望する場合は、水道でも立会いが必要になります。とくに事情がなければ、口座振替を継続するか転居先へ請求書を送ってもらうのが手間がかかりません。

口座振替をやめる場合は、引落し口座を解約する前に最終料金の支払いを済ませてください。銀行口座を移す予定があるなら、ライフラインの精算が終わってからにするのが安全です。

地方へ移る場合に増える確認事項

都市部から地方へ移住する場合、この3つの手続きには都市部にはない落とし穴があります。

水道の窓口が自治体ごとに違います。 水道は市区町村や広域の企業団が運営しているため、引越し先ごとに連絡先が変わります。移住先によっては、市の水道局ではなく地区の簡易水道組合が管理していることもあり、そもそもオンライン申込に対応していない場合があります。

都市ガスが通っていない地域が多くあります。 その場合はプロパンガス(LPガス)になります。プロパンガスは、賃貸物件では供給業者が物件ごとに決まっていて入居者が選べないことが多く、料金も自由料金のため地域差・業者差が大きいのが特徴です。開栓には当然、立会いが必要です。

井戸水や浄化槽の物件もあります。 上水道が引かれておらず井戸水を使う物件では水道局への届出自体がありませんし、下水道がない地域では浄化槽の管理が必要になります。この場合、水道の手続きが不要な代わりに、別の維持管理の手間と費用が発生します。

このあたりは物件を決める段階で確認しておかないと、住み始めてから想定外の負担に気づくことになります。プロパンガスや浄化槽については、あらためて別記事で詳しく取り上げる予定です。

一括手続きサービスは便利。ただし過信は禁物

「引越れんらく帳」のように、電気・ガス・水道の手続きをまとめて申し込めるサービスがあります。同じ情報を何度も入力せずに済むため、手続きの負担はかなり減ります。

ただし、注意点があります。対応している事業者が限られているという点です。大手の電力会社・ガス会社はおおむね対応していますが、地方の水道事業者や小規模なプロパンガス業者は対象外であることが少なくありません。

一番危ないのは、一括サービスで申し込んだことで「全部終わった」と思い込んでしまうことです。申込み後に必ず受付完了の一覧を確認し、対象外だった事業者には個別に連絡してください。特に移住先が地方の場合、水道とプロパンガスは自分で電話することになると考えておいたほうが確実です。

引越しにともなう住所変更全般については「県外へ引越すときに住所変更が必要なもの一覧」に、全体のスケジュールについては「地方移住の行政手続き完全チェックリスト|3か月前から移住後90日まで」にまとめています。インターネット回線は開通までの日数が最も長くかかるため、「地方移住先のネット回線はいつ申し込む?開通までの準備」もあわせて確認してください。

また、プロパンガス・浄化槽・井戸水・灯油タンクといった地方特有の設備については「地方移住で戸惑うライフライン|プロパンガス・浄化槽・井戸水・灯油」で、料金ルールや届出も含めて整理しています。

まとめ

  • 立会いが必要なのは原則ガスの開栓だけ。引越し日が決まったら、まず新居のガス開栓の予約枠を押さえる。繁忙期は特に早めに
  • 電気・ガス・水道とも1週間前までの申込みが目安。水道の使用開始は5日前までを案内する事業者が多い。東京ガスは2か月前から受付
  • 検針票にあるお客さま番号が手続きの鍵。引越しが決まったら3つとも写真に撮っておく
  • 地方では水道の窓口が自治体ごとに異なり、都市ガスがなくプロパンガスになることが多い。一括手続きサービスの対象外になりやすいため、個別連絡が必要かを必ず確認する

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