結論:126cc〜250ccのバイクは、制度上「総排気量125cc超〜250cc以下」の軽二輪です。引越しで住所や使用の本拠が変わったら、原則として変更から15日以内に、新住所を管轄する運輸支局などで「軽自動車届出済証」の記載変更を行います。住民票などの住所確認書類、軽自動車届出済証、ナンバープレートが変わる場合は自賠責保険証明書などを準備します。
2026年4月からは、条件を満たす軽二輪の住所変更を自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)で申請できるようになりました。ただし、すべての車両・所有者がオンライン対象ではありません。この記事では、125cc以下の原付や250cc超の小型二輪との違いも含め、引越し前後の順番を整理します。
まず車両区分と手続き先を確認する
| 車両の目安 | 制度上の区分 | 引越し時の主な窓口 |
|---|---|---|
| 125cc以下 | 原動機付自転車など | 市区町村の税担当窓口 |
| 125cc超〜250cc以下 | 軽二輪(検査対象外軽自動車) | 新住所を管轄する運輸支局・自動車検査登録事務所 |
| 250cc超 | 小型二輪 | 運輸支局・自動車検査登録事務所。車検の対象 |
「125cc」と呼ばれている車両でも、登録書類の区分が重要です。125cc以下の原付は市区町村で手続きしますが、125ccを超える軽二輪は運輸支局等で「記載事項変更」を行います。原付の手続きは125cc以下のバイクを県外へ持っていく手続きで確認できます。
住所変更は変更から15日以内が原則
検査対象外軽自動車の使用者は、軽自動車届出済証の記載事項に変更があったとき、その日から15日以内に変更の記入を受ける必要があります。引越しの場合は、新住所だけでなく、バイクを通常保管・使用する「使用の本拠の位置」も確認します。住民票の住所と保管場所が異なるときは、追加の確認書類を求められることがあります。
期限を過ぎても放置せず、管轄の運輸支局へ相談してください。住所が古いままだと、軽自動車税の申告情報や保険の連絡先が実態と合わず、重要な案内を受け取れない可能性があります。
窓口で用意する書類
必要書類は地域や所有者・使用者の関係で変わりますが、住所変更の一般的な例は次のとおりです。訪問前に新住所を管轄する運輸支局の案内を確認してください。
- 軽自動車届出済証
- 使用者の住所を確認できる住民票など(発行後3か月以内のもの。住所のつながりが必要な場合があります)
- 軽二輪第1号様式などの申請書
- 管轄が変わり、ナンバー変更になる場合のナンバープレート
- ナンバー変更を伴う場合の自動車損害賠償責任保険(自賠責)証明書
- 代理人が申請する場合の委任状
- 事業用・レンタル車両の場合の事業用自動車等連絡書など
住民票だけで旧住所から現在の住所までのつながりが分からない場合は、住民票の除票や戸籍の附票などを追加で求められることがあります。所有者が販売店・信販会社で、使用者だけが引越す場合も必要書類が変わるため、先に所有者または販売店へ確認します。
管轄が変わるとナンバー交換が必要になる
引越し先が現在のナンバーを管轄する区域外になる場合は、車両番号(ナンバープレート)が変わることがあります。その場合は、旧ナンバープレートを新住所側の窓口へ持参し、交付手数料を支払って新しいナンバーを受け取ります。ナンバー変更を伴う手続きでは、自賠責保険証明書の提出を求められる案内があります。
同じ管轄内でナンバーが変わらない場合でも、軽自動車届出済証の住所変更は必要です。管轄を自己判断せず、ナンバープレートの地域名と新住所を伝えて窓口へ確認してください。
引越し前後の手続きの順番
- 車台番号・排気量・軽自動車届出済証を確認し、軽二輪に該当するか判断する
- 新住所を管轄する運輸支局と、OSSの対象条件を確認する
- 住民票などの住所確認書類、届出済証、自賠責証明書、委任状を準備する
- 住所変更から15日以内に、窓口または対象となる場合はOSSで申請する
- 管轄変更がある場合は旧ナンバーを返納し、新しいナンバーを受け取る
- 自賠責保険・任意保険に住所とナンバーの変更を連絡する
- 届出済証や新しいナンバーの情報を保管し、軽自動車税の通知先も確認する
引越し当日にバイクを運ぶ場合は、ナンバー返納のタイミングに注意します。先にナンバーを返納すると、その車両で公道を走れない状態になるため、陸送・自走・新ナンバー交付までの保管方法を決めてから手続きを進めます。
2026年4月からOSSの対象に追加
国土交通省の案内では、2026年4月1日から軽二輪の「記載事項変更(氏名住所変更)」などがOSSの対象になりました。オンライン申請を利用する場合も、まず申請条件の簡易チェックを行い、対象車両・所有者・使用者・電子化された自賠責証明書などの条件を確認します。
軽自動車届出済証やナンバープレートが手元にない場合、所有権が信販会社・販売店にあり使用者の情報を変更する場合など、OSSでは申請できないケースがあります。そのときは運輸支局の窓口で必要書類を確認してください。
ローン中・代理申請は先に所有者へ確認
軽二輪の所有者が販売店や信販会社になっている場合、使用者の住所変更だけでも所有者の委任状や確認が必要になることがあります。OSSの対象外条件に当たる場合は、販売店・ローン会社と運輸支局の双方へ確認します。
家族などの代理人が手続きする場合も、委任状の書式や本人確認書類の写しが必要です。車のローン中の住所変更については、ローンが残っている車の住所変更の考え方も参考になります。
住所変更を放置するとどうなる?
- 軽自動車届出済証の住所と実際の住所が一致しない
- 軽自動車税の申告・通知先が古いままになる可能性がある
- 自賠責保険や任意保険の連絡先・ナンバー情報が更新されない
- リコールや安全に関わる案内を受け取りにくくなる
- 次の売却・廃車・名義変更・保険手続きで住所のつながりを説明する書類が増える
「乗れているから問題ない」と考えず、住所が変わった時点で手続きを始めます。古い住所から現在の住所までの履歴が分かる書類を残しておくと、後から変更するときも確認しやすくなります。
よくある間違い
- 125cc以下の原付と同じように市区町村だけで手続きできると思う
- 250cc超の小型二輪と同じ車検手続きが必要だと思う
- 引越し先が県外なら必ずナンバーが変わると決めつける
- 住所変更から15日を過ぎたら手続きできないと思い、そのまま放置する
- OSSはすべての軽二輪で使えると思い、対象条件を確認しない
- ナンバーが変われば自賠責・任意保険も自動更新されると思う
車検がない区分だから、自分で管理するものがある
126〜250cc(検査対象外軽自動車)には車検がありません。手続きが軽い区分ですが、その裏返しとして期限を思い出させてくれる機会が制度上ないという性質があります。250cc超との違いは、ここに集約されます。
| 条文 | 定めている内容 | 126〜250ccでの意味 |
|---|---|---|
| 道路運送車両法58条1項 | 自動車(検査対象外軽自動車および小型特殊自動車を除く)は、検査を受け有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ運行の用に供してはならない | かっこ書きで除外されている。車検がないことの条文上の根拠 |
| 同法97条の3第1項 | 検査対象外軽自動車は、使用者が使用の本拠の位置を管轄する地方運輸局長に届け出て、車両番号の指定を受けなければ運行の用に供してはならない | 車検証ではなく「使用の本拠の位置」の届出で管理されている。引越しで変わるのはここ |
| 同法48条 | 自動車(小型特殊自動車を除く)の使用者は、国土交通省令で定める技術上の基準により定期に点検しなければならない | 車検がなくても定期点検の義務は残る。除外されているのは小型特殊自動車だけ |
| 自動車損害賠償保障法5条 | 自動車は、責任保険または責任共済の契約が締結されているものでなければ運行の用に供してはならない | 自賠責が切れた状態での運行は不可。違反は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(同法86条の3第1項1号) |
58条1項のかっこ書きが出発点です。「検査対象外軽自動車を除く」と書かれているため、126〜250ccには車検がありません。そのぶん、管理の起点になるのが97条の3第1項の「使用の本拠の位置」です。250cc超が車検証で管理されるのに対し、この区分は届出と車両番号で管理されています。引越しで変えるのは、車検証の記載ではなく使用の本拠の位置だと理解しておくと、窓口での説明が通じやすくなります。
見落としやすいのが48条です。車検がないことと、点検しなくてよいことは別で、48条が除外しているのは小型特殊自動車だけです。126〜250ccも定期点検の対象に含まれます。車検という強制的な確認機会がないぶん、整備の時期は自分で決めることになります。
そして実務上いちばん危ないのが自賠責保険です。250cc超なら車検のたびに自賠責の期限も確認されますが、この区分にはその機会がありません。住所変更を放置していると、保険会社からの満期案内が旧住所へ届き、切れたことに気づかないまま乗り続けるという事態が起こり得ます。自動車損害賠償保障法5条は、責任保険の契約がない自動車を運行の用に供してはならないと定めており、違反には86条の3第1項1号で1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が定められています。ナンバーの手続きと同じタイミングで、自賠責の住所変更と満期日の確認まで済ませてください。
このセクションの根拠:道路運送車両法(e-Gov法令検索) / 自動車損害賠償保障法(e-Gov法令検索)
引越し前後のチェックリスト
- 排気量と軽自動車届出済証を確認した
- 新住所を管轄する運輸支局・自動車検査登録事務所を確認した
- 変更から15日以内に申請できる日程を決めた
- 住民票などの住所確認書類を発行した
- 管轄変更の場合のナンバー、自賠責証明書、手数料を確認した
- ローン会社・販売店の委任状が必要か確認した
- 自賠責保険と任意保険の住所・ナンバー変更を連絡した
- 軽自動車税の通知先と、届出済証の保管場所を確認した
よくある質問
126cc〜250ccのバイクは何日以内に手続きすればいいですか?
15日以内です。この排気量帯は道路運送車両法上の「検査対象外軽自動車」にあたります。道路運送車両法施行規則第63条の5第1項は、検査対象外軽自動車の使用者は、軽自動車届出済証の記載事項について変更があったときは、その日から15日以内に、運輸監理部長または運輸支局長が行う軽自動車届出済証の記入を受けなければならないと定めています。四輪と同じ15日、と覚えておけば混乱しません。
軽自動車検査協会ではなく運輸支局が窓口なのはなぜですか?
この排気量帯には車検がないためです。道路運送車両法第97条の3第1項は、検査対象外軽自動車は使用者が使用の本拠の位置を管轄する地方運輸局長に届け出て車両番号の指定を受けなければ運行の用に供してはならないと定めています。車検を受ける「検査」の仕組みではなく、届出と車両番号の指定という仕組みで管理されているため、窓口も運輸支局(運輸監理部)になります。名前が「軽自動車届出済証」なので軽自動車検査協会と間違えやすいところです。
手続きをしないとどうなりますか?
罰則の対象です。道路運送車両法第110条第1号は、第97条の3第1項の規定に違反した者を30万円以下の罰金に処すると定めています。実務面でも、届出済証の住所が古いままだと自動車税(種別割)の通知やリコールの案内が届かず、あとから困ることになります。
ナンバープレートは必ず交換になりますか?
管轄の運輸支局が変わる場合は交換になります。車両番号は使用の本拠の位置を管轄する地方運輸局長が指定するものなので、管轄が変われば番号も変わります。「県外に出たかどうか」ではなく「管轄が変わったかどうか」で判断してください。同じ県内でも管轄をまたぐことはありますし、逆に県境をまたいでも同じ管轄ということもあります。この場合、車両を持ち込む必要があるかどうかも事前に確認しておくと安心です。
このセクションの根拠:道路運送車両法(e-Gov法令検索) / 道路運送車両法施行規則(e-Gov法令検索)
本記事の内容は2026年8月29日時点です。本文で引用している条文は、同日にe-Gov法令検索で原文を確認しています。手続きの運用・様式・金額は自治体によって異なり、改正されることもあるため、実際の手続き前に各官公庁および自治体の公式情報でご確認ください。
公式情報・確認先
- 東北運輸局「軽二輪車の記載変更等(住所・氏名等の変更)」
- 国土交通省OSS「申請が行える手続の種類」
- 国土交通省OSS「軽二輪 記載事項変更(氏名住所変更)の必要書類」
- 国土交通省OSS「軽二輪の申請拡大(2026年4月1日)」
- e-Gov法令検索「道路運送車両法施行規則」
必要書類、ナンバー交換、手数料、OSSの利用条件は車両・所有者・新旧住所の管轄によって変わります。提出前に、最新の公式案内と新住所を管轄する運輸支局へ確認してください。本記事は行政機関の公式サイトではありません。
確認日:2026年8月14日。
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まとめ
- 126cc〜250ccは制度上の軽二輪で、市区町村ではなく運輸支局等で住所変更を行う
- 変更から15日以内に、軽自動車届出済証の記載変更を申請する
- 管轄が変わるとナンバー交換が必要になる場合があり、自賠責証明書も準備する
- 2026年4月からOSSも利用できるが、対象条件と電子書類の要件がある
- 手続き後は自賠責・任意保険・軽自動車税の通知先も確認する


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