マイナンバーカードなどを使えば、旧住所の市区町村役場へ行かずに、マイナポータルから転出届を申請できます。新住所の自治体へ「転入予約」を送れるため、引越し前の窓口訪問を減らせるのが特徴です。
ただし、オンラインで完了するのは主に転出側の申請です。引越し後は、新住所の市区町村窓口で転入届を提出し、マイナンバーカードの住所変更・継続利用も確認します。
この記事では、利用できる人、必要なもの、申請期間、画面上の手順、申請後の確認、処理中の対処、転入届までを順番に整理します。
まず結論:オンラインなのは「転出届」と「来庁予定」の連絡
マイナポータルの引越し手続きでは、次の2つをオンラインで送信できます。
- 旧住所の自治体へ転出届を送る
- 新住所の自治体へ転入届を出すための来庁予定を連絡する(転入予約)
転入届そのものは、新住所の窓口で行います。デジタル庁の案内でも、転出元への来庁は原則不要になる一方、転入先ではマイナンバーカードを提示して届出を行う流れになっています。
利用できる人・できない場合
主な利用条件
デジタル庁の案内では、次のような人が対象です。
- 電子証明書が有効なマイナンバーカードを持っている
- iPhoneのマイナンバーカード、またはスマホ用電子証明書を利用できる
- 日本国内で引越しをする
- 本人の引越し、同一世帯員と一緒の引越しなど、画面で選べる対象に当てはまる
家族の手続きをまとめて申請できる場合もありますが、転入先の窓口では、引越す人のうち誰か1人が自分のマイナンバーカードを提示する必要があります。別世帯の人や委任による申請は、自治体の案内を先に確認してください。
利用できない・途中で止まりやすいケース
- マイナンバーカードの電子証明書が期限切れ、または搭載されていない
- 暗証番号が分からない、またはロックされている
- 海外への転出など、日本国内の引越しに当たらない
- 引越し予定日、世帯、旧住所・新住所の入力が実際の状況と合わない
- スマートフォンがカード読み取りに対応していない
- 申請期間外で、マイナポータルの画面から送信できない
利用条件を満たさない場合は、旧住所の自治体窓口で紙の転出届を提出します。カードの更新や暗証番号の再設定が必要な場合もあるため、無理に繰り返し入力せず、自治体へ相談してください。
申請前に用意するもの
- マイナンバーカード、または利用できるスマホ用電子証明書
- カード読み取りに対応したスマートフォン
- スマートフォンを使わない場合は、ICカードリーダーを接続したパソコン
- 利用者証明用電子証明書の暗証番号(数字4桁)
- 画面で求められる場合に備え、署名用電子証明書の暗証番号(英数字6〜16文字)
- 引越し先の住所、引越し予定日、世帯員の情報
- 転入先自治体へ行ける日と、転入届に必要になりそうな書類
暗証番号を何度も間違えるとロックされることがあります。申請前に確認し、分からない場合は市区町村の窓口で再設定できるか確認します。
申請できる期間
マイナポータルの案内では、転出届のオンライン申請には引越し予定日を基準にした受付期間があります。一般に「引越し予定日の30日前から、引越し後10日以内」が目安とされますが、実際に申請できる期間は画面に表示される案内と自治体の最新情報を優先してください。
引越し後に申請期間を過ぎてしまった場合は、オンラインにこだわらず、旧住所の自治体へ紙の転出届を相談します。新住所の転入届は、実際に住み始めた日から14日以内が基本です。
マイナポータルでの申請手順
1. マイナポータルへログインする
マイナンバーカードをスマートフォンで読み取り、暗証番号を入力してログインします。カードの読み取り位置やスマートフォンの対応状況は、端末の案内に従ってください。
2. 引越し手続きを選ぶ
マイナポータルの「引越し」または引越し手続きの画面から、転出届と転入予約の手続きを開始します。旧住所と新住所を入力するため、住居表示や市区町村名を手元の契約書などと照合します。
3. 転出元・転入先・引越し日を入力する
旧住所の自治体、新住所の自治体、引越し予定日、世帯員などを入力します。入力した引越し日が変わった場合は、申請後に自分で変更できるとは限らないため、転出元・転入先の自治体へ連絡してください。
4. 転入先へ行く予定日を登録する
転入届を提出するための来庁予定を入力します。予約の有無、窓口の場所、持ち物、受付時間は自治体ごとに違うため、マイナポータルの表示と自治体公式サイトを両方確認します。
5. 電子署名をして送信する
内容を確認し、マイナンバーカードの電子署名を使って申請を送信します。送信前に、旧住所・新住所・引越し日・対象者の誤りがないか確認してください。
6. 「やること」画面で申請状況を確認する
送信後は、マイナポータルの「やること」などの画面で、転出届の処理状況と転入先への来庁予定を確認します。表示が「処理中」の間は、自治体の確認が終わっていない可能性があります。
- 申請が送信済みになっている
- 転出元自治体の処理状況を確認する
- 転入先への来庁予定が登録されている
- 新住所の窓口と受付時間を確認する
- 転入届の持ち物を準備する
申請後に新住所の窓口でやること
新住所に住み始めたら、転入先の市区町村窓口へ行き、転入届を提出します。マイナポータルでオンライン転出をしている場合、紙の転出証明書を持参しない運用になることがありますが、マイナンバーカードは持参してください。
転入届と同じ日に、次の制度も確認すると役所へ行く回数を減らせます。
- マイナンバーカードの住所変更・継続利用
- 国民健康保険の加入
- 介護保険、後期高齢者医療、各種医療費助成
- 児童手当、子ども医療費助成、保育園・学校
- 印鑑登録
転入届は、実際に住み始めた日から14日以内が基本です。転出届をオンラインで出しただけで、引越し全体が完了したわけではありません。
電子証明書とマイナンバーカードの注意点
署名用電子証明書が失効している
住所変更や転出予定日により、署名用電子証明書が失効することがあります。電子申請の途中で署名できない場合は、カードの有効期限だけでなく、電子証明書の状態を確認してください。
暗証番号を忘れた・ロックされた
利用者証明用の4桁、署名用の英数字パスワードは役割が異なります。どちらを求められているか確認し、ロックされた場合は市区町村窓口での再設定を相談します。
スマートフォンで読み取れない
スマートフォンのケースを外す、カードを動かさずに読み取り位置を変える、NFC機能を確認するなどの方法があります。対応端末でない場合は、ICカードリーダー付きのパソコンか自治体窓口での手続きに切り替えます。
「処理中」「却下」「申請できない」とき
処理中のまま進まない
自治体の開庁日、申請内容の確認、引越し日や世帯情報の照合で時間がかかることがあります。まずマイナポータルの表示を確認し、予定している転入届の日が近い場合は転出元・転入先の自治体へ申請日時を伝えて問い合わせます。
入力を間違えた
申請後に自分で修正できるとは限りません。旧住所・新住所・引越し日・世帯員のどこを間違えたかを整理し、転出元の自治体へ連絡してください。
オンライン申請が利用できない
カードや電子証明書の状態、国内外の引越し、申請期間、世帯関係などを確認します。条件を満たさない場合は、旧住所の自治体で紙の転出届を提出する方法があります。
申請を取り消したい
引越しを取りやめた、転出先が変わったなどの場合、マイナポータル上で単純に削除できないことがあります。申請した自治体へ、申請日時と状況を伝えて指示を受けます。
代理人・家族の申請
本人と同一世帯員が一緒に引越す場合は、画面上で家族の情報をまとめて扱える場合があります。一方、別世帯の家族、友人、第三者が本人に代わって申請できるかは、自治体の案内と申請画面の条件を確認してください。
転入先の窓口では、引越す人のうち誰か1人が自分のマイナンバーカードを提示する必要があります。代理で窓口へ行く場合の委任状や暗証番号の扱いも、事前に自治体へ確認します。
よくある間違い
マイナポータルで申請すれば転入届も終わる
オンラインで送信できるのは転出届と来庁予定の連絡です。新住所に住み始めた後、転入先の窓口で転入届を提出します。
「送信済み」ならすぐに転入届を出せる
自治体の処理状況が確認できる前に窓口へ行くと、追加確認が必要になることがあります。マイナポータルの表示と自治体の案内を確認してください。
引越し後10日を過ぎてもオンラインで出せると思う
オンライン転出の受付期間を過ぎた場合は、旧住所の窓口で紙の転出届を相談します。転入届の14日以内という期限も別に管理します。
マイナンバーカードだけあれば必ず使える
電子証明書の状態、暗証番号、端末、引越しの条件がそろっている必要があります。使えない場合の窓口ルートも最初から用意しておくと安心です。
困ったときの確認先
- マイナポータルの操作・申請状況:マイナポータルの「やること」画面、公式FAQ
- 転出届の処理・訂正・取消し:旧住所の市区町村の住民登録窓口
- 転入届の予約・持ち物:新住所の市区町村の住民登録窓口
- マイナンバーカード・暗証番号・電子証明書:市区町村のカード担当窓口
問い合わせるときは、「申請者名」「申請日時」「旧住所と新住所」「引越し予定日」「画面に出ているステータス」を伝えると確認が早くなります。
まとめ
マイナポータルの引越し手続きは、次の順番で進めます。
- 有効なマイナンバーカード等と端末を準備する
- 受付期間と対象条件を確認する
- 転出届と転入先への来庁予定をオンライン送信する
- 「やること」画面で処理状況を確認する
- 引越し後14日以内に転入先の窓口で転入届を提出する
- マイナンバー、国保、児童手当、学校などを制度ごとに確認する
オンラインで旧住所の窓口訪問を減らせても、転入先への来庁は必要です。申請画面の受付期間や自治体の持ち物案内を確認し、紙の転出届へ切り替える場合の連絡先も控えておきましょう。
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公式情報・出典
確認日:2026年8月9日


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